神奈川県建設労働組合連合会

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「筋力の維持 できることから」藤田ゆかり保健師のけんこうコーナー

2022年3月4日

 最近ちょっとした段差や、何もない所で転びそうになったということはありませんか。令和2年度労働災害発生事故の型別で死傷者数が最も多いのは転倒で、近年増加傾向です。転倒の原因には段差や滑りやすさなどの外的な要因もありますが、下肢の筋力低下やバランス力低下なども大きく影響します。

下半身の筋肉は上半身の3倍衰えやすい

 筋肉量は30歳を過ぎると、対策をしなければ10年ごとに5%程減少します。全身の筋肉の中で衰えやすい筋肉は上半身よりも下半身です。

 また、持久的な動きに関わる筋肉よりも瞬発的な動きに関わる筋肉の方が衰えやすくなります。そのため、つまずいた時などのバランスが崩れる動きにとっさに力を発揮できなくなります。日頃から筋肉を使い維持することが大切です。

 ウォーキングなどの有酸素運動は内臓脂肪を減らす効果は高いのですが、加齢による筋肉減少を抑えることはできません。筋肉に負荷をかける筋力トレーニングが有効で、手軽に取り入れられるのが階段昇降です。毎日2~3階を目安に習慣にしましょう。

下肢筋力アップに効果絶大のスクワット

 場所を選ばないスクワットは手軽にできる筋トレとしておすすめです。①両腕は肩の高さで前に伸ばし、足を肩幅に開いて背筋を伸ばして前傾姿勢で息をゆっくり吸いながらお尻を後ろに引いて腰を落とします。この時つま先と膝の向きは同じです。②息を吐きながらゆっくり立ち上がります。この時膝は完全には伸ばしません。

 翌日少し筋肉痛かなと感じる程度に無理のない回数から始めましょう。膝を痛めやすい方は椅子から立ち上がって座る動作を繰り返す「椅子スクワット」でも効果があります。

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