神奈川県建設労働組合連合会

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NEW!建設アスベスト神奈川3陣 勝利判決建材企業8社に賠償責任認める

2025年4月30日

屋外や解体作業など請求認められず「命の線引き許さない」 全員救済を

多くの仲間が見守る中、勝訴の旗があがる=横浜地裁

 4月16日、建設アスベスト神奈川3陣訴訟は横浜地裁で原告勝利判決が出されました。建材企業8社の賠償責任を認め、原告29人(被災者単位)中、22人が救済されました。一方、屋外作業者、解体工に対する責任は認められませんでした。

 東京高裁、大阪高裁から早期解決をめざす和解案が示され、和解協議がおこなわれる中での原告勝利判決は、建材企業の責任を一層明らかにするものとなりました。
 裁判所前には約250人の原告・弁護団・支援の仲間が集まり、勝利判決を見届けました。「勝訴」の旗が出されると大きな拍手がおこりました。

次々と亡くなる仲間 企業は早期の謝罪を

闘いの継続を決意する原告団と仲間

 開港記念会館での報告集会には多くの仲間・支援者が参加しました。
 3陣原告団長の二宮さんは、「仲間が次から次と発症し亡くなっている。これからもどんどん増える。生きているうちに建材企業は謝罪をしてほしい。みなさんのご支援をお願いします」と訴えました。
 3陣遺族原告の高橋さんは、勝利判決でも全員が救済されなかったことに対し、「命の線引きは許せない。すべての被害者が救済されるまで原告団全員が協力してがんばります」と決意を述べました。
 3陣原告の後藤さんは、「みなさんのおかげでここまでやってこられて、勝利判決をもらうことができた。ありがとうございます」と感謝を述べました。

全員救済めざし控訴して闘う

 神奈川弁護団の田井勝弁護士は判決内容について、「判決は最高裁判決を踏襲したもので、勝利判決は当然。一方で、屋外や解体作業に対する企業責任を十分に検討せず認めなかった点は問題がある」と解説。「控訴して闘い、全員救済をめざす。東京高裁で終わらせることを目指し闘いをすすめよう」と、解決にむけた闘いの展望を力強く示しました。
 天野書記長から「法廷外のたたかいが組合や支援する会の役割。勝利判決を組合員、市民に知らせる宣伝に大きく打って出よう」「国会議員要請をすすめ給付金改正を実現させよう」と行動提起があり全体の拍手で確認しました。

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