神奈川県建設労働組合連合会

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シリーズ 安心して働ける建設産業を目指して「一人親方」の事故事例(2)急がれる適正雇用化の道

2018年3月6日

 一人親方労災や事業主労災での死亡事故が起きても、労働局における「労災統計」には反映されません。つまり「労災特別加入者」は労働安全衛生法上の労働者ではなく、事業主として扱われ「特別加入」で一定の救済をしているだけというのが国の考え方です。

 前回記事の事故の被災者を直接雇用していた事業所は行政間の情報共有により年金機構から被災者以外の3人の労働者を含む厚生年金の遡及適用を受け、労働安全衛生法違反による書類送検を受けました。

 元請けは労災保険適用の義務もありますし、重機の会社(1次下請け)を含めて労働安全衛生法による刑事事件捜査も受けることがあり、被害者の遺族から民事損害賠償を請求されることもあります(本事件は事実、損害賠償請求が行われた)。

 本件で、被災者には労災保険の給付により1440万円が支給されましたが、民事賠償では68歳までの生存を前提に損害が計算され、労災保険支給額を除いて7090万円の支払いが命じられました。この金額を元請けと1次、2次が過失の割合に応じて支払い義務が生じたということです。

 労災の加入は当然ですが、万が一の事故に備えた労災上乗せ保険に加入していなければ、支払い能力はありません。

 労働者を雇用する事業者の責任は決して軽いものではありません。様々なトラブルに備えなければ事業の成功もありません。「信頼される経営者」への道を共に考えていきましょう。

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