神奈川県建設労働組合連合会

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首都圏建設アスベスト神奈川訴訟の判決で国・メーカーを断罪「基金制度ですべての被害者の救済を」

2017年11月8日

高裁で初の判決、歴史に残るダブル勝訴

 首都圏建設アスベスト神奈川訴訟は、10月24日、2陣横浜地裁、27日、1陣東京高裁の判決で、ダブル勝利判決、両法廷とも、国とメーカーの責任を認め断罪。東京高裁では逆転の勝訴となり、国の責任は揺るがないものとなりました。この判決を手に国、メーカーに対策をせまり、すべてのアスベスト被害者を救済する基金制度の創設を求めていく運動の方向がしめされました。

 判決では、国の責任について、横浜地裁は1976年から2006年までの期間、防じんマスクの着用義務付けと警告表示を改めなかったことを違法とし、東京高裁では1981年から95年の間、防じんマスクや安全教育の義務付けを怠ったことを違法としました。一人親方については、実質的労働者として地裁1人、高裁7人を認定しました。

 このダブル判決により国は7度の敗訴、責任についての判断は不動のものに。両判決とも、違法の終期、労働者性の認定などの観点で救済範囲を広げたものになりました。

 メーカーには、横浜地裁は1976年以降の建材製造期間中、すべての被告メーカーに警告義務違反を認定。ノザワ、ニチアスの2社に左官、タイル工、保温工原告の賠償責任を認め、東京高裁では、75年以降、概ねの被告企業に責任があるとし、ニチアス、エムエムケイ、エーアンドエーマテリアル、神島化学の4社に大工、保温工、築炉タイル工への賠償を認定しました。

 国との関係で外された一人親方、特に大工を救済する、メーカー責任を認めた大きな判決となりました。

亡くなった仲間の思いを胸に「国・メーカーは素直にあやまってほしい」

2陣 中川原告団長

 判決を聞いて正直ほっとしています。
 多くの仲間たちが今日の判決を聞かないままに命を失っています。もちろん、原告団だけではありません。肺ガンに苦しみながら「俺はまだ働きたい」と亡くなっていった仲間たちがいます。
 国、メーカーは素直にあやまってほしい。なにも知らされないまま、真面目に働いてきただけなのです。

1陣 平田原告団長

 横浜地裁とダブルで勝つことができました。原告一同たいへんうれしく思っています。
 まだまだ私たちのたたかいは続きます。アスベストの被害者全員が救済されるような基金制度の創設にむけてがんばってまいります。

680-1

680-2

上・東京高裁、下・横浜地裁で勝利つたえる垂れ幕に大歓声

原告、弁護団、全国からの支援で歴史的な勝利をもぎ取る

 東京高裁まえは、判決を待ち望む原告・支援者たちの熱気であふれていました。3日前に横浜地裁で勝ち取った国、メーカーの責任を認める判決を確固たるものにする勝利判決となるのか、原告、弁護士の表情から緊張が伝わります。亡くなった方の遺影をかかげ、いっしょに判決を見届けようとする仲間の姿も。

 午後3時過ぎ、3人の弁護士が勝利を伝える垂れ幕をかかげると「勝った」「オー、やった」と大声援が裁判所前に響きました。多数の報道陣も一斉にシャッターを切り、テレビカメラの前では、記者が現場の興奮を伝えていました。

 判決の速報を西村弁護団長が宣伝カーの上から「国、メーカー4社の責任を断罪しました」と報告すると再び大声援。原告たちも喜びの表情で支援する組合員と勝利判決を分かち合いました。

 神奈川訴訟を支援する会、神奈川労連の山田事務局長は「一般的に原判決を覆すことは本当に大変です。1陣と2陣の原告が団結し、弁護団や建設労連、支援する会が支えたこと、原告を先頭に労働組合や民主団体をこまめに訪問し、署名や行動への参加を訴えてきたこと、猛暑や厳冬のなか街頭や裁判所前で訴えてきたことが、そして、本当に多くの署名を積み上げてきたことが今回の勝利判決を勝ちとった大きな要因です」と、原告や法廷外の支援行動を振り返りました。

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