神建連会長 白田 宏記
新年を迎え神建連を代表してご挨拶を申し上げます。
昨年最大の運動課題は、安倍政権が強行した「戦争立法」阻止の闘いでした。かつてない各分野・各層に広がり国民的大闘争と発展しました。安倍政権による、戦後最長の会期延長、採択不明の参議院委員会、そして真夜中の強行採決は、こういった国民運動の広がりにより、追い込まれた末の暴挙でした。
国民の心からの願い「平和を守れ!憲法守れ!民主主義守れ!」の声は、強行採決後も衰えることはなく、むしろ「野党は共闘」安倍政権を倒し「戦争法廃止を」と、さらに広範な国民への呼びかけとなって広がっています。神建連は、戦争法廃止2000万署名を組合をあげた取り組みとし、安倍政権の退陣を求める大運動を進めていきます。
今年は参議院選挙の年です。「戦争法廃止」と同時に、この参議院選挙は2017年4月の消費税10%増税を阻止する絶好のチャンスでもあります。消費税は建設の仲間にとって悪魔の税金です。立場の弱い下位企業は消費税負担を転嫁できず自腹で払わざるを得ず、利益もないのに税負担ばかりが重くのしかかっています。10%の消費税増税は、中小零細事業者にとってまさに死活の問題です。選挙で勝利し、何としても阻止しようではありませんか。
神建連は激変・激動の中にあります。その第一は社会保険未加入問題であり賃金引上げをはじめとする処遇改善の課題です。社会保険未加入問題は、国と業界が一体となってゼネコン現場を中心に推進体制がつくられ、新たな段階に入ろうとしています。
神建連は、単に社会保険加入にとどまらず、「入って続けられる社会保険対策」をスローガンに、全国の仲間とともに「請求・要求運動」を展開し、法定福利費の別枠確保、そして現場労働者の賃金引上げへと運動を進めていきます。
第二は、組織の立て直しです。残念ながら社会保険未加入対策で、事業所に寄り添い丁寧な対応を推進しましたが、一定の仲間が組合を離れていきました。私たちは、組織の減少に手をこまねいているわけにはいきません。秋の拡大月間で培った「事業所対策のノウハウ」、「建設の仲間の命綱」建設国保、共済制度や経営相談など、仲間は頼れる建設組合を必要としています。建設組合の魅力を未加入の仲間につたえ、広げましょう。早期に組織の減少に歯止めをかけ新たな飛躍を勝ち取ろうではありませんか。
第三にはアスベスト被害の根絶です。1月下旬には、大阪地裁・京都地裁と相次いで判決が言い渡されます。そして、第1陣訴訟の東京高裁での闘いも、最大の節目を迎えます。国の責任はもとより製造メーカの責任を認めさせることが必要です。全国の仲間の力で「全建総連アスベスト200万署名」を早期にやりきり、政治を動かし「補償基金」創設へと闘いを進めましょう。
神建連は、全県の仲間と固く団結し仲間のいのちと健康、そして営業を守り発展させるために奮闘します。全県の仲間の一層のご尽力をお願いし年頭のあいさつとします。